
私たちの考え
Vision
畑で自然と向き合い
人間としての生きる力を育てる
私たち夫婦は大学卒業後、青年海外協力隊としてアフリカの農村部(エチオピア、ウガンダ)で2年間暮らしました。「途上国に住む貧しい人たち」を想像して行ったアフリカで目にしたのは、お金やモノがなくても日々楽しく暮らす人々でした。そして自分たちよりはるかに身の回りの自然を活用する知恵があり、たくましく生きる人々でした。そんな生きる力への憧れが私たちが農業を始めた大きなきっかけです。
帰国後、日本の田舎で農業を始め、地域のご年配の方々と接する中で気づいたことは、日本もつい一世代前まではアフリカと変わらない生活をしていたということでした。みんなで太陽の下で田畑を耕し、お互いさまの精神で助け合い、山や川も含めた身近な自然から生きる糧を得ていた事実に驚きました。
アフリカでの経験と農家としての生活を通して「なぜ途上国と呼ばれるアフリカの人々の方が楽しそうに見えたのか」という問いへの自分なりの答えは、「お金」「時間」「人間関係」にありました。アフリカはお金がないからこそみんなが助け合う。仕事でお金を稼ぐことに一番の重点を置いていないからこそ、時間と心にゆとりがあって、身近な人に手を差し伸べる余裕がある。何でも簡単に手に入らないからこそ知恵を出し合って身近な自然の中で工夫して生きていく。人間は長い歴史の中でそんな暮らしや人間関係の中に幸せを感じるように出来ているんだろうと思うのです。
人々の暮らしが自然から切り離されてしまった現代において、農業を通して自然と向き合い、生きる力を見直すことはとても大切なことだと考えます。またそんな生きる力のある人間が増えることで小さな地域が、延いては社会全体が良くなると信じています。


Mission
〈 自然に、生き物に、没頭しよう 〉
畑では植物をはじめ、虫や微生物など多くの生き物が生き残りをかけて日々活動しています。その一つ一つに焦点を当てて理解を深めていくと、思いもよらなかったような発見があり、広くて深い自然の世界に魅了されていきます。この一生かかっても解明しきれない自然や生き物の仕組みに向き合い続けることが農業の一番の醍醐味だと考えています。
また、地域に眠る自然資源をいかに活用するか。身近な資源と微生物の力を利用して自家製の肥料や発酵資材を作り出すことを通しても発見の連続です。
科学的な知識と自らの経験をフル稼働して自然や生き物に没頭する、そんな集団を作りたいと考えます。
〈 人間としての生きる力を育てる 〉
畑で目にする多種多様な生き物たち。それぞれの生存戦略を見ていて「ヒトの生存戦略ってなんだろう」と思うようになりました。それを掘り下げていくうちに、アフリカで感じた生きる力と生存戦略は繋がっているのではと考えるようになりました。
私たちのたどり着いた「ヒトの生存戦略=生きる力」は以下のものです。
・他者に共感し助け合える。
・自分で考え行動できる。
・なにごとも自分の思った通りにはいかないことを経験から理解している。
・失敗しても立ち直り、頑張り続けられる。
ジャングルを出て、隠れる場所の少なく肉食動物の闊歩するサバンナでの生活を選んだヒト。生き残るために世界中を歩き、(狩猟採集社会でも農耕社会でも)互いに助け合い挑戦を続けてきたヒト。厳しい環境の中で生き残るため、生きる力はとても大切なものだっただろうと思います。現代社会になり私たちはこういった感覚を置き忘れてしまったのではないでしょうか。
農業は自然相手です。どれだけ頑張っても日照りや台風、虫の被害など想定外のことでの失敗は付きものです。でもだからこそ身を持って学べます。
生きる力のある若者がどこかの地方で奮闘する、とても価値あることではないでしょうか。
〈 次世代に繋がる農業の形の模索 〉
ここまで書いたように私たちはもっと自然と関わる仕事に携わる人を増やせたら、と思っています。そのためには自然に左右される不安定な仕事を可能な限り安定させる必要があります。
植物生理学、土壌学、肥料学、微生物学、植物病理学、昆虫学、各野菜の栽培理論・・・
実は広範に必要とされる科学的な知識を勉強し続け、それをベースに畑で実験や観察を続けること。それらを仲間と共有してさらに深い知恵として蓄積していくこと。硬い表現を並べましたが、メンバー全員で自然の仕組みや生き物の営みを心底おもしろがり、ああだこうだ議論し続けることで、これまでにない有機農業技術を創造していきたいと思います。そして、それがより確実な農業経営の基礎となり、延いては持続可能な農業の形の実現にも繋がると思っています。
近い未来では、私たちと一緒に働き実力をつけ、独立していく人たちが生き残っていけるような農業の形。そしてもう少し遠い未来では地球環境や社会が変化しても続けていける農業の形。次の世代に繋げられるような農業の形をチームで模索し続けたいと思います。
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